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第2回「公営住宅のあり方」

時間の制約上、一般質問で取り上げることを今回は諦めた項目の一つである、「公営住宅のあり方」についてをピックアップしたいと思います。

今、静岡県内には、賃貸用住宅や別荘等を含めた空き家戸数が22万戸に及んでいます。
これは、全世帯数が140万戸ですから、約14%にもなります。(全国平均は13.1%)

この内、腐朽・腐食が進んでいるものが約5万戸あるとされていますので、逆に考えれば17万戸は活用可能だということです。

一方で、現在静岡県では、15300〜15400戸の県営住宅を管理維持していますが、平成24年度の応募倍率は3.6倍もあり、これはここ数年、同様に続いています。

そこで私が提案させて頂いたのは、このギャップを解消するため、空いている民間賃貸住宅へ家賃補助をすることで入居させる仕組みを作ってはどうかというものでした。

これは、ただ単に需要に応えるという効果を期待するものではありません。
肝要なのは、行政が持つストックを軽減させ、民間活力を促すという行財政改革・ファシリティマネジメトの効果があるということです。

もちろん、県としても現在は新築での県営住宅の供給はやっておらず、平成32年の世帯数のピークに向けて、既存ストックの有効活用や建替えを実施していくという方針はあります。

しかし、現に活用できるストックが市中にあるわけですから、これを使わない手はないというわけです。

ただ、問題がないわけではありません。
一つには、生活保護制度の住宅扶助との整合性。
もう一つは、同一物件で家賃が異なることに対する入居者感情です。

特に、後者のトラブルは容易に想像がつくところですが、これはこれまでの公営住宅制度のイメージが強すぎるために発生する、古い考え方かなと思います。

公営住宅制度は古く(昭和26年)からある制度で、生存権の保障という側面が色濃く出ています。
確かに、今日においてもそうした部分でのセーフティネットの必要性はなくなっていないでしょう。

しかし、時代は流れています。
人口減少、超高齢化、若者の貧困・・・

こうした新たな需要に応えるべく、制度を柔軟に解釈し、施策を展開していくべきだと私は考えます。

その一つの策としての、民間賃貸住宅への家賃補助制度。

皆さんは、どう考えますか??
ご意見をお待ちしております。