約96000人。
この数字が何を意味するか、皆さんご存知ですか?
これは、あの東日本大震災以後に公表された、第4次地震津波被害想定に盛り込まれた静岡県の津波による想定死者数なんです。
これがいかに恐ろしい数字なのかは、東日本大震災での死者数が約2万人であることを考えれば、お分かり頂けるかと思います。
でも、実はこの数字。
従来までは全く違う数字だったんです。
というのも、約40年前からその危険性が叫ばれている東海地震説。
これも、今まではすごく怖い存在であったわけですが、この時の津波による想定死者数は、なんと最悪のケースでも227人でしかなかったんです。
ところが、あの3.11を機に、国が本腰入れてもう一度調べなおしてみたら、冒頭の96000人という数字に爆発的に増えたというわけなのです。。。
そこで静岡県としては、この驚愕の事実に対応すべく、平成25年から「地震津波対策アクションプログラム2013」という4200億円にも上る計画を策定し、その犠牲者を8割減らすために現在、計画を実行に移しています。
そして、このたび3年が経過したとのことで、現状どれだけの対策が進み、それにより減災効果がどう見込まれるのか、その辺りが公表されました。
それによると、津波による死者数は約63100人に減少!
全体としても、約10万5000人の犠牲者が、約7万1000人に減るだろうとの試算が出されたのです。
これは、非常に大きなことだと思います。
もちろん、まだまだ犠牲者が出ることには違いはありませんが、それでも県の施策で着実に犠牲者が減らせることを証明できたわけですから、今後の計画推進にも力が入っていくかと思われます。
ただ、4月の熊本地震では、神戸の震災と同じく、建物倒壊への対策も再び課題として浮き上がってまいりました。
この減災効果で慢心することなく、今後も早急にアクションプログラムを進めていけるよう後押しをしていきたいと思います!